確かに好きなんです、仕方ないんです。
今週のお題「あの人へラブレター」
あなたに恋い焦がれていたあの日々に
aikoの花火をよく聴いていました。
そのせいで今でも花火を聴くとあなたの顔が浮かんできます。
クラスのリーダーというほど目立つタイプでもなく、
そもそもわたしのタイプだったわけでもなく、
なぜ惹かれたのかなんて今となってはもう分かりません。
ただどうしようもなく、
その笑顔が、声が、手が、優しさが、照れ方が、
大好きでした。
梅雨がすぎて蒸し暑くなってきた頃、
席替えで隣になったことを覚えています。
少し大きめの白いシャツ、
教科書と練習着とお弁当がいっぱいに詰まった大きいリュック、
授業中の寝顔、
自信のないわたしは見ていることしかできなかったけれど
あなたが近くにいるだけで学校に行くのが楽しみで仕方ありませんでした。
そんな日々も束の間。
あなたに彼女ができました。
付き合えるだなんて思っていなかったけれど
ほんの少し、いや結構悲しくて。
彼女と並んで歩いている時のあの笑顔は、
紛れもなくわたしが大好きだった笑顔だけど
もう絶対届かないんだなぁって思い知らされたり。
それからの日々は特に何の変化もないまま
他の誰かを同じように好きになることができないまま
卒業してしまいました。
今はどこで何をしているのか知る術もないけれど、
元気にあの顔で笑ってくれていたらいいなあ。
花火を聴きながら、
数年越しのラブレターでした。